5日に公式戦初登板 仕上がり順調のマー君に死角なし?
大物新人が敵地でメジャーデビューすることになった。ヤンキースは25日(日本時間26日)、田中将大(25)を開幕4戦目となる4月4日(同5日午前8時7分試合開始)のブルージェイズ戦(トロント)に先発させると発表した。
田中はオープン戦4試合に登板し1勝0敗、防御率3.00。まずは順調な調整ぶりを披露している。
多くの日本人投手が苦労する米国のマウンドや公認球にも適応。初めて経験する異国の環境でも自分自身の投球に専念している。キャンプインから約1カ月とはいえ、メジャーで自身のパフォーマンスを発揮する手応えを掴んでいるのだろう。
ここまでのオープン戦を振り返って田中は「外角低めに目いっぱい決めるのが生命線。それを生かすためにも内角球の精度を高めないといけない。課題といえばそれぐらい」と自信たっぷりに話しているという。
「日本のサイ・ヤング賞右腕」の名に恥じない活躍も期待されるが、開幕後には試練が待っている。メジャーではチーム数、選手数が多いため、対戦相手の研究を徹底して行う。すでに同じア・リーグの各球団は田中の分析を開始しており、対戦するまでには丸裸にしているはずだ。それに加え、各球団にはケタ外れのパワーを持つ主力打者が揃っている。日本で打ち取っていたコースに投げても、技術も兼ね備えた一流打者に軽々とスタンドまで運ばれる可能性もあるのだ。
田中はここまで1試合の失点は23日のツインズ戦での「3」が最多。オープン戦でボロが出れば対処のしようもあるが、課題が少ないことがむしろ不安材料といえそうだ。