満塁打含む4安打4打点 広島・新井“勝負強さ”の秘密

公開日: 更新日:

 よほど広島の水が合うのだろう。

 13日、広島の新井(38)がヤクルト戦で4安打4打点の大活躍。三回には満塁本塁打を放ち、豪快にバットを放り投げた。3位巨人へ3ゲーム差に迫り、お立ち台では「今日は絶対に負けられない試合と思って挑んだ。勝ってよかった」と満足そうだった。

 昨季限りで阪神を退団し、8年ぶりに古巣復帰した。年俸は2億円から2000万円。10分の1となる大幅減を受け入れての再出発で、期待以上の働きを見せているのだから、球団としても安い買い物である。

 今季は、チ―ム最多の69試合で4番に座り、打率.293、5本塁打、48打点。何より得点圏では打率.337(リーグ2位)と高い数字を挙げており、チームに欠かせない存在になっている。

 08年からの7年間在籍した阪神時代、10年には打点王を獲得したものの、併殺打も多く、「チャンスに弱い。同点、逆転の好機で打てず、勝っている時にだけ打つ」というイメージを抱く阪神ファンも少なくなかった。


 ただ、得点圏打率だけを見ると、7年間で5度、3割以上を記録している。数字上は決してチャンスに弱いわけではないのだが、日本一熱心ともいわれるファンとマスコミの中では、大事な場面で凡退すればチャンスに弱いとレッテルが貼られやすい。中軸なのだから打って当たり前という重圧が新井にのしかかっていたのは想像に難くない。

 広島ファンに一度は背を向けて阪神へFA移籍したが、実力で一塁のポジションを奪い、広島ファンから温かい声援を受けている。さぞかし広島に戻った喜びをかみ締めていることだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

  2. 2
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 3
    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  1. 6
    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  2. 7
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 8
    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

  4. 9
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異