<第5回>野村祐輔の躍動はマウンドでのちょっとした余裕
「①しっかり1年間の疲れをとり、体をケアしよう」
「②1年目に満足することなく、新しいモノを取り入れていこう」
野村祐輔が1年目を終えた12年オフ、投手コーチだった私は、2つのことを伝えました。
野村はその年、9勝11敗、防御率1.98の成績で新人王を獲得しました。2年目のジンクスを味わって欲しくないのと同時に、私自身の失敗体験を踏まえ、反面教師にしてもらいたいと考えました。
私は95年に新人王を獲得しましたが、3年目以降は一度も2ケタ勝利を達成できませんでした。「広島の新人王は長続きしない」という声を耳にしたこともあります。だからこそ野村には、息長く活躍できる投手になって欲しかったのです。
自分の過去を振り返っても、体力の低下とともにフォームが乱れ、故障にも悩まされました。新人王になって翌年も11勝したことで、このままずっと2ケタ勝てると慢心していたところもありました。努力を怠った結果、29歳で引退せざるを得ませんでした。


















