入院患者十数人が死亡…改善命令が出た神戸徳洲会病院のデタラメ管理体制

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 今年1月には90代の男性が心肺停止状態で緊急搬送され、治療により心拍が回復し、血圧が下がらないように薬剤の投与を続けていたが、夜になって薬剤が切れ、その直後に男性は死亡した。病室内では薬剤の残量が少なくなったことを知らせる警告音が鳴り、家族が職員に伝えたが、院内に補充分が用意されておらず、看護師がすぐに手配したものの、間に合わなかった。

 神戸徳洲会病院のズサンな体制は、昨年6月、市保健所に匿名で「2023年1月以降、循環器内科の男性医師が関わったカテーテル手術など150件で少なくとも11人が死亡した」という旨の告発状が届き、次々に発覚した。

■カルテは書かず、糖尿病を見落とし、薬剤切らす

 市健康局医務薬務課の担当者がこう言う。

「院内で医療事故が疑われる事案が発生した場合、常設の医療安全委員会で検証しなければならないため、昨年8月に院内調査するよう指導しました。直後の9月に糖尿病の既往歴見落としの死亡事故が起き、委員会で検証するよう繰り返し指導しました。病院側は委員会を開きましたが、1カ月以上たっても結論を出さず、十分な検証を行っていませんでした」

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