著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

南アW杯に行きたくて「ボールを全部よこせ」と内田篤人に言った…当時のチーム内に溢れ出ていたギラギラ感

公開日: 更新日:

 中田英寿、闘莉王、本田圭佑ら歴代の日本代表には、自分流のスタイルを貫く選手がいた。希代のテクニシャンである松井大輔も、時にエゴイストになるところがあった。「チームの戦い方の大枠は監督が決めますけど、サッカーは選手ありき。その中ですり合わせていくべき。自分の意見を主張することも大事だと僕は思います」と語る男のフットボーラーとしての矜持とは──。

  ◇  ◇  ◇

 松井が「我を通すタイプ」と痛感させられたのが、2009年6月の豪州戦だった。直前のウズベキスタン戦で日本は10年南アフリカW杯出場権を獲得したため、この試合は消化試合となった。

 中村俊輔横浜FCコーチ)、遠藤保仁(G大阪コーチ)といった主力は遠征帯同を免除。ベンチ外だった松井に先発の機会が巡ってきたのだ。

「南アにどうしても行きたかった僕にとっては大きなチャンス。ボールを持ったら自分でドリブルを仕掛けてアピールしたかった。そこで後ろ(の右SB)にいたウッチー(内田篤人=JFAロールモデルコーチ)に『上がってくるな!』『ボールを全部俺によこせ!』と言いましたね。(長友)佑都(FC東京)と左サイドでタテ関係になった時も、同じようなことがあったかな。とにかく自分の突破力でチームを勝たせたかった」

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