「あの頃トン子と」城明著
父と2人で養豚をしているアラフォーの洋一。ある日、離乳したばかりでひときわ小さい子ブタが気になった。洋一が近づくとうれしそうに尻尾を振る。トン子と名づけて芸を仕込んでみたら、「お手」や「お回り」をするようになった。燃え尽きて東京から戻ってきた幼馴染みのマナブが興味をもち、勝手に洋一の家に住み込んで調教に加わる。「トン子!」と呼ぶとブップッブッと鳴くのは、自分の名を認識しているのではないか。名を呼ぶと「ドーコ」と言うようになった。どうも「トン子」と言っているらしい。人気者になったトン子をテレビ局が取材に来ることに。
しゃべる子ブタとの生活を描く畜産ドリーム物語。(講談社 1500円+税)