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「しあわせな死の桜」竹本健治著

 月に大きなかさがかかっている夜、見知らぬ男に「やあ、久しぶりじゃないか」と声をかけられた。その顔には見覚えがなかったが、自宅で一局碁を打つことに。

 碁を打ちながら男は「今昔物語集」に出てくる碁の名人の話を始めた。碁聖の寛蓮という僧が、几帳の陰に隠れた上品な女と碁を打った。女はさほど重い打ち方をしていないのに、寛蓮の石を皆殺しにする。これは変化の者に違いないと、寛蓮は逃げ出した。寛蓮から話を聞いた宇多上皇がその女の家を見に行かせたが、既に姿を消していた。その女は宇多上皇の動向を探るスパイだったのではないかと男は言う。(「妖かしと碁を打つ話」)

 幻想的なミステリー12編。(講談社 2200円+税)

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