「ソトゴト 梟が目覚めるとき」森詠著
警視庁公安部外事課の捜査官・猪狩は、過去の殺人事件の捜査のため新潟県警捜査1課の田所に協力を求める。
6年前、糸魚川市で縊死(いし)事案が発生。第一発見者は当時交番勤務で巡回中の猪狩だった。所轄署は自殺として処理を進めるが、猪狩の疑問を聞いた田所により殺人として捜査が始まった。しかし、公安の介入で捜査は中断されたままになっていたのだ。実は、殺された男は公安の特別協力者で、その正体は古三沢という男に成りすました北朝鮮の元工作員だった。田所の協力を得て捜査に取り掛かろうとした矢先、東京五輪開催中に原発を標的にしたテロ計画が進んでいるという情報がもたらされ、猪狩らは東京に呼び戻される。
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