著者のコラム一覧
スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。昭和歌謡から最新ヒット曲まで幅広いジャンルの楽曲を、社会的な視点からも読み解く。主な著者に「中森明菜の音楽1982-1991」「大人のブルーハーツ」「日本ポップス史 1966-2023」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」、最新刊「日本の新しい音楽1975~」は大好評。ラジオDJとしても活躍。

この曲の物語は佐野元春から始まる…そしてスタッフの慧眼をつくづく思い知らされる

公開日: 更新日:

シングル「おまえがパラダイス」(1980年12月23日発売)②

 このシングルの編曲者・伊藤銀次×沢田研二の物語は、佐野元春から始まる。

 佐野元春のファーストアルバム「BACK TO THE STREET」は1980年の4月21日発売。収録10曲のうち、比較的ビート系/パンク系の4曲を編曲したのが伊藤銀次だった。逆に「アンジェリーナ」を含むポップ系5曲の編曲は、のちに松田聖子「SWEET MEMORIES」(83年)の作・編曲で世間を驚かせる大村雅朗が担当した(残る1曲は佐野元春自身)。

 沢田研二のプロデューサー・木崎賢治がそのアルバムを聴いた上で、「G.S.I LOVE YOU」に向け、佐野元春に作曲を、伊藤銀次に編曲を頼んだという経緯だったらしい。さらに編曲については、後藤次利と同じく、アルバム全曲をまるっとお願いしたいという依頼。

 そもそも、このタイミングで、佐野元春はデビューしたての新人。伊藤銀次は、過去に大滝詠一、山下達郎と一緒に「ナイアガラ・トライアングルvol.1」(76年)をリリースしたことはあるものの、世間的にはまだまだ無名の時期だ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    愛子さまが8月に伊勢神宮「式年遷宮」視察へ 将来は「祭主」を継ぐ可能性も

  2. 2

    阿部慎之助氏の巨人監督復帰が絶望的なワケ…親会社が断固として許さない暴力行為の重み

  3. 3

    バレーボールとビーチバレーで五輪4度出場 高橋有紀子さんは横浜で寿司屋の女将になっていた

  4. 4

    三山凌輝「裏切り愛」でも愛娘・趣里に離婚を勧められない水谷豊&伊藤蘭の悲痛

  5. 5

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  1. 6

    巨人橋上監督代行は本当に「今季限り」でいいのか…他球団から“引き抜き”に要注意

  2. 7

    これぞ維新クオリティー!「副首都法」成立直後に「同日選強行」断言…吉村代表が重ねた約束反故とデタラメ

  3. 8

    検察組織は落ちるところまで落ちた 東大法卒の「特捜部エース」が“ヒモ”とは…世の中真っ暗闇

  4. 9

    不倫疑惑報道の三山凌輝 要注意人物でも“不適切密会”に持ち込めてしまう「人たらし」の極意に迫る

  5. 10

    「ブルーカラー・ビリオネア」には到底なれない…60代の元ブルーカラーは今無職