著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

健康寿命は経済力で決まる(6)ジェネリックと先発薬…「特別な料金」なしならどちらを選ぶ?

公開日: 更新日:

「特別な料金」によってジェネリックの使用を促進し、医療保険財政の逼迫を緩和したいというのが政府の思惑。しかし達成は難しいかもしれません。

 たとえば糖尿病治療薬です。もっとも多く使われているのは先発薬の「メトグルコ錠250ミリグラム」(住友ファーマ)で、2022年度の統計では院外・院内合わせて約7億5000万錠が処方されました。すでに特許切れのため数社からジェネリックが発売されていますが、すべてを足し合わせてもわずかに先発薬を上回る程度です。しかし、薬価は同じ10.1円/錠。どちらを使おうと患者の財布にも保険財政にもまったく影響しません。

 一方、高脂血症治療薬では、ジェネリックの「ロスバスタチン錠2.5ミリグラム」(第一三共エスファ)がトップ(約6億5000万錠)。他社のジェネリックも合わせると市場はほとんどジェネリックに置き換わっています。

 他の生活習慣病薬も似たり寄ったりです。先発薬の薬価が下げられてジェネリックとの差がなくなっているか、すでにジェネリックに置き換わっているかなので、いまさら「特別の料金」を導入しても大きな変化は期待できません。

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