紅白総合司会 NHK“報道のエース”武田真一アナ起用の妙手
「思いがけない人選でしたが、ベターチョイスといえるでしょう」と、期待を寄せるのは作家の麻生千晶氏。90年の入局以来、初のNHK紅白総合司会に起用された武田真一アナ(49)についてである。当初は有働由美子アナ(47)の続投起用の見方があったが、その後、リオ五輪で現地リポートをそつなくこなした杉浦友紀アナ(33)の名が浮上した。それでも、最終的に「ニュース7」のキャスターを務める同局の報道のエースに落ち着いたのはなぜか。
「NHKは、事前に報じられた名前の挙がった人物をそのまま起用するのを嫌うところがある。その点、武田アナはノーマークだった。加えて、紅白の司会を務める嵐の相葉と有村架純で4時間半もの長丁場を仕切れるのかどうか、いまだに不安がつきまとう。彼らをバックアップするためにも、いかなるハプニングにも対応できる技術と経験を備えたベテランが良しとされたのでしょう」(マスコミ関係者)
この日の会見で本人は、「合間のニュースでなく、司会をします」とちょっぴりスパイスの効いた挨拶で笑いを誘っていた。
「熊本地震でも発生直後から落ち着いた滑舌の良い声で呼びかけを繰り返してきた武田アナのアナウンススキルは、素晴らしいものがあります。ここ数年の紅白は若い世代の視聴者を取り込もうとする人選や演出が目立ちますが、ニュース番組で馴染みのある武田アナが出ることにより、全国津々浦々のお年を召された視聴者には親近感が湧きます」(前出の麻生氏)
総合司会はいい意味でNHKらしさが感じられる人選となった。