「行かせてください!」 前田健太が口にしたWBCへの熱意
そんなプロセスを経てエースとなった彼は、13年に行われたWBCでベストナインに選出される活躍をしました。しかし、大会に至るまでは決して順調ではありませんでした。合宿直前のキャンプでは右肩の調子が本来のものではなく、シート打撃を回避せざるを得ないほど。私はこのままではWBCで投げるのは難しいだろうと感じ、マエケンと出場辞退を念頭に話し合いをしました。
ただ、彼はWBCで投げることへの並々ならぬ熱意を抱いていました。
「どうしてもWBCに出たいんです。行かせてください!」
こう言って侍ジャパンに合流したマエケンは、なるべく肩に負担がかからないフォームを模索しながら、私が想像していた以上の回復力、調整能力の高さを発揮しました。そしてその年、マエケンは公式戦でも15勝を挙げ、球団史上初のCS進出に大きく貢献しました。
今はお互いカープのユニホームを脱ぎ、選手と解説者という関係になりました。今年、彼が渡米する直前に会ったときは、彼の小さな娘さんも一緒にいて、「おむつを替えますよ」と言って、子煩悩な一面を見せていました。海の向こうでも勝ち続けるマエケンと、オフに再会できることを楽しみにしています。




















