山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

CS目前も…変わらぬセとパの「パワーバランス」にモヤモヤ

公開日: 更新日:

 今季のプロ野球もいよいよ全日程が終了した。セは巨人、パは西武がリーグ優勝。お次はクライマックスシリーズ、そして最後はセとパの覇者同士が雌雄を決する日本シリーズである。

 というのが一般認識ではあるが、今はセ・パ交流戦があり、そこではもう何年もパ強セ弱の状態が続いているため、来る日本シリーズについても少し複雑な気持ちになってしまう。セとパの覇者が真っ向から激突するというより、セの覇者がパの覇者に“挑戦する”、そんなパワーバランスが透けて見えてしまう。

 実はこれ、ペナントレース中からずっと感じていたことだ。現在の日程では交流戦が6月に実施されるため、パの圧勝という結果が出るのが6月下旬になる。つまり、前半戦の早い時点で、リーグ全体としては「パのほうがセより強い」という、限りなく事実に近い勢力図を知らされるわけだ。

 よって、交流戦以降に再開されるセのリーグ戦からはなんとも微妙な空気を感じてしまう。なにしろ、パに圧倒されたリーグの内輪の戦いなのである。そこで勝った負けたを見せられても、「パより弱い」という認識が私の脳裏から離れない。たとえばスポーツニュースでパの結果の後にセの結果を報じるときなんか特にそうだ。「続いては(パより弱い)セ・リーグの試合です」というカッコ内のアナウンスが聞こえてくるような気がする。

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