あの落合博満氏が認めた「天才打者」…多くの引き出しを持つ順応性こそが大きな武器だった

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 打撃フォームのことは言わなかった。「ボール球は打たない。失投を打つ。いかにワンスイングで仕留めるか」ということだった。全部打たなくていい。そう考えれば、余裕も出る。栗原は「気が楽になった」と感謝していた。

 オチが巨人にいた頃から、こちらが三冠王3度の技術を学ばせてもらった。そんなオチが「天才」と評した「内角球さばき」ができるのが、昨季セ・リーグMVPに輝いた坂本勇人である。

 スピード、ミート力、肩──。走攻守のバランスが取れた遊撃手だが、新人だった07年の頃はマッチ棒のようにヒョロヒョロだった。

 柔らかさが武器。ウエートトレーニングよりスイングをしながら力をつけた。内野、特に遊撃手は動き回る。スピード感が必要だから、ウエートで硬い筋肉をつけることは避けていた。 

 打撃では、入った頃から左肘の抜き方、内角打ちは抜群にうまかった。野球以外は左利きで左腕の操作性が高いことが理由かもしれない。「シュート打ちの名人」と言われた山内一弘さん(中日ロッテの監督などを歴任=享年76)の打ち方にそっくりで、ダブって見えた。

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