著者のコラム一覧
内田順三前巨人巡回打撃コーチ

1947年9月10日、静岡県生まれ。東海大一高から駒大。13年間の現役生活はヤクルト、日本ハム、広島で主に外野手としてプレー。計950試合出場で打率・252、25本塁打。82年に現役引退、翌83年に指導者に転身。広島、巨人で打撃コーチ、二軍監督などを歴任し、多くのタイトルホルダーを育てた。昨年限りで巡回打撃コーチだった巨人を退団。今季は社会人野球のJR東日本で外部コーチを務める。近著に本誌での連載を加筆、再編集した「打てる、伸びる!逆転の育成法 」(廣済堂出版)がある。

落合は「絶対に当てないから大丈夫」と涼しい顔で言った

公開日: 更新日:

■10分遅刻した阿部に命じた正座

 2001年、新人だった阿部慎之助は開幕から正捕手を務め、夏前に疲労がピークに達していた。

 練習量が減る横浜スタジアムや神宮でビジターの試合がある場合、若手はジャイアンツ球場で10時半開始の打撃練習を行っていた。

 そんな時、当時の長嶋監督に「慎之助は朝練を休ませたらどうかな」と言われた。私は「配慮しますから、このままやらせてください」とお願いし、長嶋監督も了承してくれた。

 ある日、ナイター明けの阿部が朝練に10分ほど遅刻した。私は室内練習場のケージ横に正座をさせたまま、打撃練習を見学させた。プロの世界では一分、一秒が大切だと自覚して欲しかった。とはいえ、今なら「パワハラ」で即クビになっていただろう。

 コーチの助言に拒否反応を示さずにチャレンジする。試合前、DeNAの4番だった筒香がよく阿部のもとに挨拶に来た。打撃論を交わしたり、時には疑問点を聞いたり、年下の選手からでも吸収しようとするなど、好奇心旺盛で貪欲だ。12年に・340で捕手史上最高打率を記録。三冠王こそ逃したものの、打率、打点の「2冠」に加え、最高出塁率のタイトルも獲得した。17年8月に2000安打を達成。私の想像をはるかに超える左の大打者に成長した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市自民も震撼! 韓国では旧統一教会が“丸裸”に…マザームーンこと韓鶴子被告の横領疑惑に強制捜査のメス

  2. 2

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に墜ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体

  3. 3

    佐々木朗希vsシーハン 「マイナー落ち」めぐるドジャース崖っぷち2投手がちんこ勝負

  4. 4

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?

  5. 5

    故・中山美穂さんの遺産めぐる「相続トラブル」報道の実相…ひとり息子の相続放棄で、確執の実母に権利移行か

  1. 6

    ずっと気になっている「女子選手の過度な指導者依存」を派閥を持たない私が変えていく

  2. 7

    巨人・甲斐拓也「あと4年続く地獄」…FA入団2年目にして上にも下にも居場所なし

  3. 8

    ドジャースが大谷翔平のリアル二刀流に制限をかける日 本人は「投げているから打てない」否定するが…

  4. 9

    坂東彌十郎は変幻自在に3つのドラマに出演 掛け持ちする俳優は片手間なのではなくて芸達者

  5. 10

    財務省の「私大の4割・250校減」提唱に文科省が“反発”…定員割れでも残すべきと主張する大学は?