「されど“男”は愛おしい」齋藤薫著

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 人の美しさには、形の美しさと、清潔感が生む美しさの2種類がある。清潔感を保つことで〈国民的な好感〉を保ってきたのが〈フーテンの寅〉である。

 寅さんの身上である〈けがれなき情〉を伝えるために、映画のなかで無精ひげを生やしているイメージはなかったし、失恋して、何日も部屋にこもっていても、シャツの襟が汚れていたりすることはなかった。いつも恋が実らない寅さんは、美形であってはいけないが、清潔感が必要だったのだ。だが、美形で清潔感がある、清く正しくつまらない男は、〈面倒くさい感じ〉が生まれてしまう。

 人気エッセイストがモテる男の新基準を語る、タメになる本。(講談社 1500円+税)

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