「国家と移民」鳥井一平著

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 昨年、事業主から届け出があった外国人労働者数は約166万人。日本は、既に移民社会になっているのに、政府は「移民」という言葉を使うことをためらい、正当に就労できる「在留資格(ビザ)」を作ろうとしない。その結果、かつては観光ビザでオーバーステイ、今では技能実習生や留学生など、就労目的以外のビザで入国して働いている。

 昨春、入管法が改正され在留資格「特定技能」による外国人労働者の受け入れが開始されたが、日本はそれに見合った社会となっているのか。

 本書は、外国人労働者問題の専門家が、トイレに行くのに罰金を科されたり、残業代時給300円で月400時間以上働かされたりする彼らの奴隷労働の実態をリポート。国籍を問わず正当な労使関係を構築するにはどうすべきかを提言する。

(集英社 860円+税)

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