まずスポンサー探し Sスケート長島「復帰」へのハードル
「最終的にはメダルを取れるように、もう一度チャレンジしたいと思った」──。
4日、バンクーバー五輪スピードスケート男子500メートル銀メダリストの長島圭一郎(34)が都内で会見し、現役復帰を表明した。
一昨年に現役を引退し、今年1月には所属していた日本電産サンキョーを退社。小中高生らを対象に指導してきたが、「楽しそうに滑っている子供たちを見て影響を受けた」と再び、リンクに立つ理由を説明した。
現在はフリーの立場で練習しているだけに「早く所属先(スポンサー)を見つけて、できるだけ早く(記録会などに)出場したい」と話すが、現実は厳しい。
フィギュアスケートの浅田真央、女子ジャンプの高梨沙羅らは複数のスポンサーが付いて数億円規模の収入があるものの、そんな恵まれた冬季競技の選手は一握りにすぎない。
冬季競技の場合、日本のトップクラスである強化指定選手ですら、連盟からの遠征や合宿などの海外渡航費用だけでは足りず、自腹を切るケースは珍しくない。スピードスケートやスキー競技は、一度海外に出ると滞在期間が1~2カ月と長期間にわたるのは飛行機代を抑えるためだという。企業に所属せず、個人で活動する選手は海外遠征も限られる。