リオ重量挙げ銅の三宅宏実が決意 「東京では必ず結果を」
リオ五輪重量挙げ女子48キロ級で銅メダルを獲得した三宅宏実(31)。スナッチ81キロ、ジャーク107キロのトータル188キロ。最初の試技であるスナッチで最初の2本を失敗。3本目でようやく成功させ、続くジャークでも2回目で肘が膝に触れる反則を犯し、窮地に。後がない3本目で107キロを挙げ、銀メダルを獲得した12年ロンドン五輪に続いて2大会連続で表彰台に立った。すでに現役続行を表明した三宅にリオでの心境、20年東京五輪に向けた決意を聞いた。
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ジャークの3本目を成功させてメダルが確定すると、4年間の思いが一気に込み上げてきて、思わずバーベルに頬ずりをしていました。12年のロンドン五輪で銀メダルを獲得してからの4年間は泣くことばかりでしたので、苦しい思いから解放された瞬間でした。
「会場では絶対に笑いたい、笑って日本に帰りたい」と思っていました。メダルを取れた瞬間はうれしかったのですが、実はリオ五輪は思い出したくない試合なんです。
最初のスナッチ(3回実施)で一本も挙げられなければ、トータル0で終わり、次のジャークに進めません。1、2本目とも失敗して3本目に向かう試合は緊張するもので、「これで終わりかも」と不安が頭をよぎります。1本目を失敗した時点で、もっとバーベルを高く引こうなどと分析して2本目に向かいます。2本目も失敗した場合、最後は無心で臨むしかないのです。リオの3本目の前には「4大会出て、私の五輪はこれで終わりなのか」と考えてしまいました。五輪では3位までは当日にメダルを授与されますが、4位以降の入賞者は後日、証書だけ郵送されてくるのを知っていましたから、絶対にメダルを持って帰りたかった。