「臨終の七不思議」志賀貢著
臨床医として数千人の患者をみとってきた著者は、臨終が近づくとさまざまな現象が起こることに気が付いた。一時的に病気など症状がよくなる「中治り」、人間の臨終を察して患者のそばからペットが離れなくなる、男も女も助平になる、そして「お迎え」現象だ。
臨終を前にした患者にしばしば起こる現象で、ほとんどの人が「親族が会いに来た」「会った」などと言うそうだ。体や脳の機能低下によって起こる現象だが、最期に会いたかった人に会わせてくれる脳の粋な機能だ、と著者は解釈する。
臨終に立ち会うべきか、自分の死期は悟れるのかなど臨終の不思議についてつづりながら、幸せな最期を迎えるための知恵を伝授する。(三五館 1200円+税)