「ラブセメタリー」木原音瀬著

公開日: 更新日:

 精神科クリニックの看護師・町屋は、診察中はカーテンで仕切られた薬品備品庫で待機する。以前、患者に襲われたことがある院長の飯田からの指示だった。

 ある日、来院した患者の久瀬は、飯田が性犯罪者に施している性欲を抑制する治療をしてほしいと懇願する。詳しく聞くと、久瀬は10歳前後の少年しか愛せない小児性愛者で、このままでは犯罪者になってしまいそうだと胸の内を明かす。

 1カ月後の早朝、友人宅から朝帰りした町屋は、道端で酔いつぶれている久瀬を見過ごすことができず、声をかける。久瀬は町屋のことを覚えていないようだった。ゲイの町屋は、以後、友人付き合いが始まった久瀬に次第に引かれていく。

 2人の小児性愛者の人生と性を描く連作集。

(集英社 580円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁