東映「キセキ」 “1.28封切り戦争”興収圧勝の原動力は
「通常、大手各社はうまく公開日をずらしているが、ここまで競合した例は近年あまりなかった」(ベテラン映画ライター)
1月28日の公開作品で大手各社の“興行戦争”が勃発した。東宝は阿部寛と天海祐希のダブル主演で、人気脚本家の遊川和彦氏が初監督を務めた「恋妻家宮本」。松竹は直木賞作家・黒川博行氏の人気シリーズを映画化し、佐々木蔵之介と関ジャニ∞の横山裕がダブル主演した「破門 ふたりのヤクビョーガミ」。東映は人気ボーカルグループ「GReeeeN」の代表曲の誕生秘話を、松坂桃李と菅田将暉のダブル主演で描いた青春ドラマ「キセキ―あの日のソビト―」。各社とも作品をそれぞれ同日公開にぶつけた。
その結果、1月28日と29日の全国週末興行成績(興行通信社発表)は「キセキ」が2位、4位が「恋妻家」、5位が「破門」。動員と興行成績は東映の「キセキ」がほかの2作にダブルスコア以上の差をつけ圧勝した。
「旬の松坂と菅田のダブル主演だけに、劇場には若い女性ファンが足を運び、初日の舞台あいさつは狭い劇場にマスコミが殺到。マスコミの数でもほかの2作に圧勝だった」(前出の映画ライター)