著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

笑福亭笑瓶は東京進出する関西芸人の先鞭 亡くなって見えた在京芸能プロの底力

公開日: 更新日:

干されても踏ん張ったタイタン爆笑問題

 爆笑問題と昨年M-1で優勝したウエストランド、そして、太田光代社長も登場し、創立30周年を迎えた事務所タイタンの誕生のいきさつや、苦労話などを再現ドラマと関係者の証言で見せた。そもそも爆問とタレント時代の光代社長は太田プロに所属していたが、当時のマネジャーが2人を連れて移籍。業界の事情を知らず、移籍すればやりたいお笑いができると誘われ、事務所を辞めることに。

 さらに、ビートたけしの代わりにラジオ「オールナイトニッポン」に出演し、「たけしさんは死にました」と調子に乗って言ったことでクレームが殺到。仕事も激減し、太田と結婚したばかりの光代社長には、つらい冬の時代となったそう。

 爆問の危機に奮起した光代社長が彼らの売り込みを買って出て、タイタンをつくり、単独ライブを計画。光代社長が古巣の太田プロに出向き、社長と副社長に「単独ライブに花を出して欲しい」と直談判。太田プロから大きな花が届き、そこから太田プロと揉めて辞めたという悪評も消えたとか。

■マセキ、浅井企画、人力舎、グレープ

 そういえば、先週土曜深夜「ぴったり にちようチャップリン」(テレビ東京系)でも「ナイツpresents 実力派芸人揃ってます!僕たちマセキ芸能社です」企画をやっていて、内村光良の前でモグライダー、かが屋、きしたかの、サスペンダーズ、ナイツが登場。内村が「うちは『かが屋』と『バカリズム』のおかげで知的に見られてるから」と言っていたが、マセキには出川哲朗狩野英孝という愛されキャラもいる。

 萩本欽一関根勤、小堺一機、キャイ~ンの浅井企画、アンタッチャブル、東京03の人力舎やサンドウィッチマンのグレープカンパニー……。大手だけでなく、東京の個性的な芸能プロの頑張りが、70年のテレビを支えてきたのだな、としみじみ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  2. 7

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  3. 8

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  4. 9

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  5. 10

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差