《恐怖でパットが…》藤田寛之さんは「オーガスタの魔女」とすこぶる相性が悪かった
藤田寛之さんが2011年に初めて出場したマスターズ。初日、2アンダー14位と最高のスタートを切りましたが、オーガスタの魔女は2日連続でほほ笑んではくれませんでした。フローリング上でのパット練習も奏功せず、2日目はカップに届かないことが何度もありました。普段、ショートすることなどほとんどないのに手がスムーズに動かない。5ボギー1ダブルボギーの79と大きく崩れ、通算5オーバーの75位で予選落ちでした。
「(高速グリーンへの)恐怖でパットが打てなくなった……」
藤田さんのそんな言葉を聞いたのは、後にも先にもこの時だけ。その後、イップスにならずに本当によかった。
05年全英、08年全米プロ、10年全米オープンは、初出場でもすべて予選を通過したのに、4大メジャーでマスターズだけは、厚い壁に阻まれました。ロングアイアンで限られたエリアにボールを止めなければならないオーガスタは、藤田さん向きではないと思いました。
ちなみに、この大会に日本のアマチュアとして初めて出場した松山英樹君(当時・東北福祉大)は、通算1アンダー27位でローアマを獲得。その10年後にグリーンジャケットを着たのですから、やはり怪物です。