阪神・藤川監督 OB、メディアに堂々とウソつく「タヌキっぷり」…首位快走のウラに徹底した情報管理

公開日: 更新日:

 昨27日の巨人戦は接戦を落としたものの、26日に77年ぶりとなる「対巨人戦開幕5連勝」を達成、今季14勝9敗1分けで首位を快走しているのが阪神の藤川球児監督(44)だ。

 昨オフ、指導者経験ゼロから就任した青年監督は、20日の広島戦で坂本誠志郎への頭部危険球を巡ってベンチから飛び出し激怒するなど熱い面がありつつ、策士の顔も持っているようだ。

 元横浜監督の権藤博氏は日刊ゲンダイのコラム【権藤博の「奔放主義」】で、<タヌキだな……と思った>と、こう記している。

<2月の阪神の沖縄キャンプ。藤川球児新監督に「抑えはどうするの?」と聞いた。

「まだぜんぜん決めていないんですよ」

 新監督はこう即答したが、私は信じなかった。 後で聞けば、昨年11月の段階で岩崎優に「九回で考えているからな」と伝えていたという。ウソをつかれたわけだが、失礼だとは思わなかった。

 リリーフ投手の重要性を誰よりも分かっているはずの藤川監督が、最も大事なストッパーに当たりをつけていないわけがない。それでも、しれっとした表情で腹の中を見せようとしなかったことに、むしろ「やるな」と感心させられた>

 評論家の高木豊氏も、自身のYouTubeチャンネルで、「ウソつきだな(笑)。悪い意味じゃなくて腹黒い」「戦略家で頭脳家。あの流暢なしゃべり口調を信じちゃいかん。口から発せられるものと、腹にあるものは全く違う」と話すなど、権藤氏と同様の印象を抱いている様子だった。

 とくに高木氏は、藤川監督が昨年まで専属契約を結んでいたスポーツ報知の評論家でもある。いわば「身内」に対してもウソをつく腹黒さがあるというわけだ。

 キャンプでは、沖縄・宜野座を訪れたプロ野球OBに、

<大変恐縮ではありますがプロ野球OBの皆様に対しまして、十分なご挨拶が出来ない場合があると思いますが、何卒ご容赦いただけますと幸いです>

 との文面に直筆の署名を添えた手紙を渡した。コーチ経験のある球界OBがこう言う。

「とくにメディアで評論活動をする阪神OBともなると、選手起用のことなどをアレコレ取材したがるもの。藤川監督も昨年までそっち側の人間だったから、そのことはよく理解している。しかし、阪神は人気球団であるがゆえ、少しでも手の内を明かそうものなら、時に尾ひれもついて球界に拡散する。藤川監督がそうした情報漏れをよしとしていないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  3. 3

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」

  5. 10

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも