著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

なぜ「涙目」になるのか…結膜がたるむと涙が正常に排出されない

公開日: 更新日:

 白目を覆う膜である結膜がたるむ「結膜弛緩症」になると、多くの方が「涙目」に悩まされます。これは正式には「流涙症(りゅうるいしょう)」と呼ばれ、「涙で視界がぼやける」「目の周りの皮膚がただれてヒリヒリする」「目がショボショボする」などの症状を引き起こします。

 では、なぜ結膜弛緩症になると涙目になるのでしょうか?

 たるんだ結膜は下まぶたにたまり、涙の排出口である涙点を塞いでしまいます。その結果、涙が正常に排出されず、あふれ出してしまうのです。

 さらに、この状態では涙が目の表面全体に行き渡らず、角膜が十分に潤わなくなります。そのため、涙目なのにドライアイと同じような「目の乾き」を感じることがあります。しかし、この場合は結膜のたるみが原因のため、通常のドライアイ用の目薬を使っても改善しません。症状がひどくなる場合には、余分な結膜を切除する手術が必要になることもあります。

 また、「鼻涙管狭窄(びるいかんきょうさく)」という病気も、涙目の原因となることがあります。これは結膜弛緩症と同じく、高齢者に多くみられます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する