どこに消える? 大企業がため込む巨額「内部留保」の行方
内部留保は膨れ上がっているのに、実質賃金は4年連続で減少。従業員給与は12年10~12月期の28兆円から、15年同期には27兆円へと1兆円もダウン。その結果、日本経済は個人消費が冷え込み、経済のパイがシュリンクする悪循環に陥っている。
「剰余金の使い道といえば、最近は、どの企業も配当に回すか、大量の自社株買いによる株価維持策ばかり。口うるさい株主利益の貢献策のみです。この経営者の後ろ向きな姿勢が、アベノミクスの失敗を雄弁に物語っています」(斎藤満氏=前出)
この調子では、どんなに大企業が儲けようが、内部留保が積み上がろうが、サラリーマンの給与は永遠に上がらない。