民進党結成や野党共闘で「夏の参院選」情勢はどう変わる
ようやく、来週27日にスタートする「民進党」。この3年間、安倍1強体制に歯が立たず、やりたい放題を許してきた野党だが、総勢151人の新党の誕生によって、少しは安倍政権に対抗できるようになるのか。
まだ、民進党への期待感は低いが、「新党結成」をきっかけに、少なくとも7月に行われる参院選の選挙情勢に変化が出てくるのは間違いない。
民進、共産、社民、生活の4党が本気で“野党共闘”を進めれば、勝敗がひっくり返る選挙区はゴロゴロあるからだ。前回、3年前の参院選をもとに算出すると、山形、新潟、長野、宮城、栃木、山梨、三重の7選挙区で野党が逆転勝利する。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。
「2013年の参院選は、31あった1人区で、自民党の29勝2敗でした。でも、4つの野党が1人区で統一候補を擁立し、党首が一緒に壇上に上がるような選挙協力ができれば、32に増える1人区は、自民党を15勝17敗にまで追い込めるとみています」
「民進党」がスムーズにスタートするのか、それともゴタゴタするのか。野党の共闘が進むのか。カギとなるのが、4月24日に行われる「北海道5区」と「京都3区」の2つの補欠選挙だ。もし、2勝したら、民進党内は一気に勢いづき、野党共闘も進み、参院選で勝利する可能性が高くなる。勝敗ラインは、安倍1強体制に風穴をあけられるかどうかだ。