復帰初戦は格下一蹴も…錦織「リオ五輪」へ先行き不透明
不安を残す復帰戦となった。
テニスのロジャーズ・カップは27日(日本時間28日未明)、カナダ・トロントで男子シングルスを行い、世界ランキング6位で第3シードの錦織圭(26)は初戦となる2回戦で同131位のデニス・ノビコフ(22=米国)と対戦。6-4、7-5でストレート勝ちしたが、リオ五輪でメダル取りを狙う錦織にとって不安の残る内容だった。
先のウィンブルドン選手権で左脇腹を痛めて4回戦で途中棄権して以来、約3週間ぶりの実戦。第1セットでいきなり4ゲームを連取した。患部を気にするそぶりを見せず、順調な回復ぶりをうかがわせながら、痛恨のダブルフォルトもあって第5ゲームから逆に4ゲーム連続で奪われる。相手のミスにも助けられて第1セットを取ったが、第2セットに入っても波に乗り切れない。
錦織は相手のミスに付き合うかのように不安定なプレーを見せる。セットカウント4-3で迎えた第7ゲームはブレークチャンスを得ながら、相手に粘られジュースに持ち込まれると、最後はリターンショットがアウト。相手のキープを許して試合を決めきれない。第12ゲームでは得意のネットプレーに持ち込み、相手のミスを誘って振り切った。
本調子とは程遠い状態だからだろう。錦織は「サーブに苦戦しました。ウィンブルドンからケガ明けの試合だったので完璧とは言えない」と振り返った。
「この夏はいい結果を出したい」と完全復活を誓ったが、リオ五輪も含めて先行きは不透明だ。