野村監督の「予知」が外れても「監督、間違えましたね」なんて誰も言えない“怖さ”があった
飯田哲也氏による「すべては野村ヤクルトが教えてくれた」(第2回=2020年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。当事者だからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係──。
今回はあの故・野村克也氏ついて綴られた、飯田哲也氏による「すべては野村ヤクルトが教えてくれた」(第2回=2020年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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野村監督といえば、「ぼやき」が有名です。これは報道陣の皆さん、野球ファンの方が詳しいでしょう。試合前練習で担当記者さんらを相手に談笑する光景を、今でもよく覚えています。それを記事にしたものを読んだ方も多いでしょう。では試合中はといえば……やっぱり、ずっとぶつぶつしゃべっていました。
一軍選手が試合中のベンチで座る位置は、大体決まっています。正捕手の古田敦也さんは野村監督の真ん前。僕も監督の近くが定位置でした。
「次、真っすぐ来るぞ」
ヤクルトの攻撃中は、そんな感じで相手投手の球種を予測します。独り言のような声音ですが、周りの選手に言い聞かせるようにつぶやきます。


















