「学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方」サンキュータツオ著
自称「辞書オタク」の著者が、国語辞典の面白さを説いたエッセー。
国語辞書など、どれも同じと思って侮るなかれ。例えば「うつくしい」という言葉を各社の辞書で比べてみると、類義語を多数掲載するものから、用例の出典まで示すもの、古語から現代語になるまでの変遷を記しているものまで実にさまざま。著者は、国語辞書はTPOに合わせて使い分ける鞄のようなもので、実は用途に合わせて編集方針があるという。「岩波国語辞典」は「都会派インテリメガネ君」、「新明解国語辞典」は「マイノリティーの味方」など、各辞書を擬人化しながら、その特徴を読み比べ、知られざる辞書の魅力を語る。(KADOKAWA 640円+税)