• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「ぴんぞろ」戌井昭人著

 売れない脚本家の今井は、浅草にある芸能事務所に顔を出した帰り道、芸人の座間に声をかけられる。芸では食っていけない座間は、手品師に弟子入りしていた。サイコロを取り出した座間は、5年かけて磨いたというチンチロリンのイカサマ技を披露し、金を貸せと言い出す。これから賭場に繰り出すらしい。座間に同行して、賭場に足を踏み入れた今井だが、すぐに座間のイカサマがバレてしまう。おまけに心臓に持病を抱える座間は、ショックでその場で死んでしまう。今井はそのとばっちりで、座間の代役として、宴会の司会を務めるため山奥の温泉街に行くはめに。(表題作)

 サイコロの目に導かれるように漂流する男を描く表題作の他1編を収録した注目作家の作品集。(講談社 550円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事