「ヤバい選挙」宮澤暁著
選挙にまつわるウソのような本当の出来事を集めた事件簿。
1963年の都知事選では候補者が実は死亡していたという珍事が発生。橋本勝は、女性型人造人間を量産して若者の性のはけ口にするというトンデモ公約を掲げて立候補。立候補届の受理後に選挙管理委員会が本籍地に問い合わせると、戸籍上、橋本は2カ月前に死亡していたことが判明。親戚は候補者は戸籍上の橋本ではないと断言するが、候補者の橋本は自分が戸籍上の橋本だと主張。結局、橋本への投票は無効票となったが、なぜこんなことが起きたのか、著者はその驚くべき背景を解説していく。
他にも267人が立候補した人口2万人足らずの村の村長選など、選挙をめぐるヤバいエピソードが満載。
(新潮社 740円+税)