“人種タブー”を描いた「ブラック・クランズマン」の本気度

公開日: 更新日:

 黒人ピアニストと白人運転手の友情を描き、米アカデミー作品賞を獲得した「グリーンブック」が、欧米メディアや黒人社会の一部から厳しい批判にさらされている。その多くは“白人監督が彼らに都合よく黒人差別問題を扱った映画”というものだが、単に感情的な反発とおぼしき論調も少なくない。映画批評家の前田有一氏は、この騒動の裏に別の一本の映画作品があると指摘する。

「『グリーンブック』は確かに社会問題をあからさまに糾弾するタイプの映画ではありません。しかしトランプ登場以降の分断社会に危機感を持つハリウッドで融和と希望を訴える実話美談が作品賞を取ったのは必然だし、映画の出来もいい。ただ今年は候補作に、黒人から圧倒的な支持を集める社会派監督スパイク・リーの『ブラック・クランズマン』があり、これを蹴落とした格好になったため、騒ぎが大きくなったきらいがあります」

「ドゥ・ザ・ライト・シング」(89年)など、人種問題をライフワークとする名匠スパイク・リーによる実録ドラマ。舞台はいまだ黒人差別が色濃く残る70年代。コロラド州の警察署に初の黒人刑事として赴任したロン(ジョン・デビッド・ワシントン)が、白人至上主義団体KKKに“潜入捜査”する衝撃の実話ドラマだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中村メイコさん「大切なものから処分するとその先の断捨離が進む」

  2. 2

    WEST.重岡大毅の結婚にファンの怒りと落胆…“祝福されないアイドル”がやらかす「3つの誤算」

  3. 3

    山川穂高が「4.5億円の置物」に…ソフトバンクが頭を痛める“引き取り手”の付かない厳しい現実

  4. 4

    菊池風磨はCM本数が事務所トップでも深刻なファン離れ…原因は先輩さえもイジる悪癖か?

  5. 5

    「恫喝暴行&中絶強要」報道のソフトバンク村上泰斗(19) 素質だけなら山本由伸クラスだったのに…

  1. 6

    萩本欽一〈46〉斉藤清六が泣きながら持ってきた1000万円、追い返そうと思って貯金額を聞いたら驚いた

  2. 7

    “女性芸能人”を斡旋? また炎上中…timelesz篠塚大輝の繰り返す失言と秀才キャラの崩壊がもたらす影響

  3. 8

    阪神・梅野隆太郎に「衰えを強いる」藤川監督の起用法…生え抜き正捕手から不遇際立つ

  4. 9

    水前寺清子(3)「今でも、小国では寝ながら歌った話が語り継がれているそうです」

  5. 10

    原菜乃華がWEST.重岡大毅"デキ婚"発表で「深刻なもらい事故」…ヒロイン競争は“ライバル”出口夏希が王手