「賑わいが戻るまで10年はかかる」北陸随一の温泉街・和倉温泉が抱えるもどかしさ…夜の街も悲鳴

公開日: 更新日:

「正直、壊滅的ですよ」

 地元住民はため息交じりだ。北陸随一の温泉街・和倉温泉(石川県七尾市)も、正月の地震で甚大な被害を受けた。先月下旬に現地を訪れ目撃したのは、復興が進まぬ実態だった。

 温泉街には20軒超の旅館があり、今月上旬時点で通常営業を再開できているのはわずか4軒だ。特に、海沿いの大型旅館はダメージが大きい。海に面した9階建ての旅館は、建物が左右で真っ二つに割れ、片側は今にも倒れそうなほど傾いている。

 全国的に有名な旅館「加賀屋」も営業を休止している。建物の外壁をよく見ると、いくつもの「×」状の亀裂が入り、被害の大きさがわかる。

 震災から11カ月が経ってもこの状況。休館中の大型旅館の従業員は、もどかしい思いをこう明かす。

「大規模な工事となるとどうしても後回しになってしまう。解体が始まるのは今から1年後なんて話もあります。こんな調子じゃ、元の賑わいが戻るまで10年はかかるでしょう。国からの助成金は出ていますが、ウチは相変わらず経営が厳しい」

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後