田中幾太郎
著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

教諭体制は日本一も…“国公立の雄”筑波大付属小の落とし穴

公開日: 更新日:

 慶応幼稚舎が私立小学校の雄なら、国公立の雄と評されるのは筑波大学附属小学校(通称「筑附小」、東京・文京区)。同校が東京師範学校(東京教育大などを経て現筑波大)の附属小学校として開校したのは1873年(明治6年)。日本で最初に誕生した小学校だ。男女共学の小中高一貫で、卒業後は筑附中、そして筑附高に進学する。

「筑附高はかつて東大合格者ベスト10の常連でしたが、1990年代以降はそこまでの実績は残していない。といっても、東大には毎年コンスタントに30人台は入っているし、医学部への進学も多い。この筑附高にエスカレーター式に上がれる筑附小に合格するということは人生のプラチナカードを得るようなものなのです」

 こう話すのは大手学習塾の幹部スタッフ。ただし、それが本当にプラチナカードだと言い切るには怪しい面もあるのだが……。そのあたりの疑問については後述する。

 2019年度の入試(18年11~12月実施)は男子64人・女子64人の募集に対し、応募者数は国内最多の男子2032人・女子1762人。なんと、約30倍という狭き門だ。「人気の秘密はまず学費の低さ」(同)だという。初年度にかかる費用は入学金も合わせて約26万円。対して、慶応幼稚舎は150万円以上。それ以外に寄付金や学校債などの納入を求められ、その費用も数十万円かかる。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

  2. 2
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 3
    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  1. 6
    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  2. 7
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 8
    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

  4. 9
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異