著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

教諭体制は日本一も…“国公立の雄”筑波大付属小の落とし穴

公開日: 更新日:

 日本の小学校では、一人の担任教諭がほとんどの科目を教える「学級担任制」が一般的。だが、この筑附小では昔から各教科ごとに専門教諭が授業を担当する「教科担任制」を導入している。

教育の質を上げるには、よりプロフェッショナル性が高い教科担任制がベターと考えているからです。学級担任の側も、教科担任に自分のクラスを乗っ取られないように、生徒一人ひとりとの距離を縮めようと必死になる。そうして相乗効果が生まれ、理想的なクラスを創り上げていくのです」

 こう解説する筑附小関係者は「教諭体制はたぶん日本一でしょう」と豪語する。たしかに、各教科には「カリスマ先生」と呼ばれる教科担任がゴロゴロいる。たとえば、算数の教諭で今年3月まで副校長を務めていた田中博史。「算数の面白さを生徒に伝える天才であり、そのやり方を全国の教諭たちにも指導してきた」(同関係者)という。田中に習った前出のOBは次のように振り返る。

「1年生の授業で足し算や引き算を教える時、集合の概念を持ち込むんです。小1には難しすぎると思われるかもしれませんが、全然そんなことはなく、その考え方がわかれば、次のステップにスムーズに進んでいける。だから、筑附小では算数でつまずく生徒は非常に少ないんです」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」