著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

8年連続東大ベスト10 “麻布の共学版”渋幕はなぜ躍進した

公開日: 更新日:

「近年もっとも成功した進学校」(大手学習塾幹部)と評される中高一貫の渋谷教育学園幕張(通称「渋幕」、千葉市)。2012年に東大合格者数のベスト10に名を列ねてから8年連続でランクイン。私立の男女共学校としては初の快挙だ。

「16年に東大合格者数は前年から20人増やし76人(第5位)、17年も78人(第5位)だった。ところが、昨年は48人(第9位)と一気に30人も減らしてしまったんです。さすがに勢いに陰りが出てきたかと思ったら、今年は72人(第6位)とすぐに復調。その実力は本物であり、快進撃は当分、続きそうです」(学習塾幹部)

 渋幕の開校は高校が1983年、中学はその3年後。わずか30数年でトップクラスの名門校に肩を並べたことになる。その立役者は同校を設立した田村哲夫理事長兼校長。83歳になった今も最前線で牽引する。「良くも悪くも、急成長の最大要因は田村さんの徹底したワンマン経営」と渋幕の関係者は証言する。

 田村が教育産業に関わりだしたのは1962年。4年間勤めた住友銀行(現三井住友銀行)を退職し、父が経営する学校法人渋谷教育学園に入職した。70年に父が亡くなると、学校法人の理事長と、当時運営していた渋谷女子高校の校長に就任。以来ずっと、経営と教育両面のトップを担ってきた。最終学歴は東大法卒だが、もっとも影響を与えたのは中学高校時代をすごした名門男子校の麻布学園での6年間。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  2. 2

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  3. 3

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  4. 4

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    石狩市民図書館(北海道)鮭、石狩鍋、俳句関連が豊富、新鮮な野菜も買える

  2. 7

    倉田真由美さん「人生100年もいいけれど、一日一日を悔いなく生きたい」…夫の死を機に死生観・人生観に変化

  3. 8

    青森県の紅葉名所でクマが箱わな破壊し脱走の仰天…総入れ替えしたばかりだったのに

  4. 9

    クマ出没地域はどこも疲労困憊、我慢の限界…秋田では男女4人襲われ1人死亡3人重傷

  5. 10

    小川晶市長「ラブホ密会」の震源地…群馬・前橋市のナイトスポットで“まさかの声”続出

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が