「メディア都市パリ」山田登世子著

公開日: 更新日:

 19世紀前半のパリに「パリ便り」というシティー便りが誕生し、12年間にわたってパリの言説について書き続けた。当時は「三銃士」の作者、アレクサンドル・デュマの新聞連載小説が人気で、デュマは複数の下請けライターを抱えて作品を量産したが、デュマの名前しか出なかった。デュマの署名のある新聞小説なら1行3フランだが、デュマと誰々という署名では3スーにしかならなかった。

 それに比べてバルザックは人気が落ちて買いたたかれたが、「不滅の借金」を返すため、書き続けた。ゲラの校正のたびに書き直し、書き足してどんどん膨れ上がった。

 パリの言説市場をめぐるエピソードを紹介。既刊の筑摩書房版を基に改訂単行本化。

(藤原書店 2500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市内閣「辞任レース」次にゴールを切る3候補 農相の後釜は早くも週刊誌がマーク

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    天皇が暖房なしで深夜まで4時間の儀式に臨む…11月23日「勤労感謝の日」に宮中で行われる新嘗祭とは

  4. 4

    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚

  5. 5

    中日・工藤新監督「藤浪獲得&再生」へ期待の声 “暴れ馬”にこそ効く知識豊富な指導力

  1. 6

    イラつく高市首相が国会でも高慢炸裂! 決して非を認めない「完璧主義」に自民党のお仲間からも嫌悪感

  2. 7

    医療DX「本人同意不要がデフォルト」で個人情報ダダ漏れ…所得・就労・家族構成も丸裸

  3. 8

    ピンク・レディーはNHK特番もバラバラ出演…不仲説はやっぱり本当か?

  4. 9

    “ヤナ問題”で与野党対決激化! 苦境続く高市首相を脅かす「ドミノ辞任」次の大臣の名前

  5. 10

    『レット・イット・ビー』②「なすがまま」「あるがまま」に物申す還暦近い私の新解釈