右肘MRI検査へ ダルビッシュは来季も「開幕出遅れ」危機
歌を忘れたカナリアになりかねない。8月に右肘の炎症で故障者リスト(DL)入りし、そのままシーズンを終えたレンジャーズ・ダルビッシュ有(28)のことだ。
レンジャーズは3日(日本時間4日)、ダルら主力選手9人を60日間のDLから外したと発表。現在、日本でオフを過ごしているダルは今月中旬にも再渡米し、MRI検査を受ける。検査の結果次第でリハビリメニューを決めるが、患部の状態が芳しくなければ、投球練習の再開は大幅にずれ込む可能性もある。
ダルが最後に登板したのは7敗目を喫した8月9日のアストロズ戦。仮に投球再開が年明けまで延期されれば、ボールを握れない状態が5カ月間も続くことになる。
メジャーを代表する右腕とはいえ、半年近くもノースローの状態が続けば、来季に影響を及ぼさないか。
「リリースポイントが狂ったり、変化球の投げ方、握りを忘れたりはしませんが、2~3カ月投げなければゼロからのスタートを強いられる。まずは患部の不安を払拭するまでしばらくかかり、打者に対した時の感覚を取り戻すまでに時間を要すると思う。キャンプ、オープン戦での出遅れは避けられず、患部に異常がなくても開幕をDLで迎え、来季のメジャー初マウンドは、マイナーで数試合、登板してからになる可能性もあります」(スカパー・JスポーツのMLB中継で解説を務める評論家の三井浩二氏)
ダルは今季も寝違えで開幕からDL入りした。来季も出遅れれば、バニスター新監督を迎えて最下位からの巻き返しを図るチームには痛手だ。