怒れる女王リンゼイ・ボン “復活金”で有終の美を飾れるか
最大の見どころは「二刀流のスノボ娘に金メダルを奪取され、怒れる女王がどこまで巻き返すか?」だ。
17日の女子スーパー大回転。優勝したチェコのレデツカ(22)は、ダブルエントリーしているスノーボード・パラレル大回転では優勝候補だが、アルペンでは無印選手。それが、借り物のスキー板で本人もビックリの金メダル。面白くないのは6位に終わった米国のリンゼイ・ボン(33)だろう。
10年バンクーバー五輪の滑降で金、S大回転で銅メダルを獲得。W杯では12年までに4度の総合優勝を果たし、勝利数は歴代トップである。
バンクーバー五輪前にセクシーな水着姿で雑誌のグラビアを飾り、大型スポンサー契約やタイガー・ウッズとの交際などでも話題を集め、遠くない将来に引退してショービジネスの世界に転身するとウワサされた。
ところが何度も骨折などに見舞われながら現役を続け、今季の世界ランクは2位。五輪直前の1月20日のW杯イタリア大会、2月3、4日のW杯ドイツ大会の滑降を制した。18日のトレーニング・ランではトップタイムを叩き出し、19日の同ランでは3番タイムとコンディションも上々だ。
「33歳で迎えた平昌五輪で有終の美を飾るつもりでいた」(マスコミ関係者)が、S大回転では想定外の伏兵に屈した。
かくなる上は滑降で金メダルを獲得。「アルペンの美人女王」の称号を取り戻すしかない。