「世界でいちばん美しい洞窟、魅惑の石窟」MdN編集部編

公開日: 更新日:

 世界各地の洞窟を紹介するビジュアル・ガイドブック。

 一口に洞窟といっても、フランスの「サン・マルセル洞窟」のように内部に棚田の畔のような石(リムストーン)が多く発達し、田園さながらの景観をつくり出しているものから、「ボックスワーク」と呼ばれる薄板状の方解石脈がつくり出す蜂の巣のような立体構造が魅力的なアメリカの「ウインドケーブ国立公園」の洞穴、マレーシアの標高2300メートルを超えるムル山の地下に広がる洞窟群の中にある、世界最大の空洞のひとつ「ディア・ケイブ」(写真)など、その形態はさまざまだ。

 他にも、山水画のような風景が洞窟内に出現した中国の桂林最大の鍾乳洞「蘆笛岩」や、バミューダ諸島の「クリスタルケイブ」、ドイツの「妖精の洞窟」の中に広がる幻想的な地底湖、そして透明石膏の巨大な結晶が林立するメキシコの「ナイカ鉱山」など。生き物の存在を感じさせないその景観は、太古の地球の姿を連想させる。

 地下だけではなく、アイスランドの「ヴァトナヨークトル氷河」や、カナダの「エルズミア島圏」など氷に閉ざされた世界に奇跡のように出来上がった氷穴をはじめ、ヨルダンの王族の墳墓である「ペトラ遺跡」やトルコの「リュキア墓所」のように、先人たちが岩山や岩礁を掘って利用した石窟なども紹介。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

  3. 3
    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

  4. 4
    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

  5. 5
    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

  1. 6
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7
    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

  3. 8
    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

  4. 9
    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異