「燃えない電池に挑む!」竹田忍著
リチウムイオン電池は蓄電を可能にし、二酸化炭素発生量の削減も可能であることから、「新石油」として期待されている。だが、韓国のサムスン電子のスマートフォンの発火・発煙事故が相次いだことから、〈燃えない電池〉の開発が待望されていた。
それに挑戦したのが元銀行マンの吉田博一が69歳で起こしたベンチャー企業、エリーパワーだ。吉田らは電気自動車のエネルギーとして大型リチウムイオン電池を開発したが、あまりに高価なものになってしまったため、低価格化が課題となった。発電して即消費しなくてはならない電力と違い、蓄電できる安全なエネルギーの開発に挑んだ男たちを描くノンフィクション。(日本経済新聞出版社 1700円+税)