「王法・仏法の破滅―応仁の乱」石ノ森章太郎著

公開日:

 ややこしい応仁の乱の概略を苦もなく理解するのにお薦めなのは、漫画界の巨匠が長大な日本の歴史を描いた学習漫画シリーズの一冊である本書。

 本書では、将軍家の継嗣問題をさかのぼること6年、いったんは収束した畠山家の内紛が、義政の家督介入でこじれ、1460年に戦が勃発したところから始まる。反旗を翻した畠山義就と幕府軍との戦は3年続いた。以降も、山城守護を巡る畠山政長と義就との確執は、山名宗全や細川勝元が表舞台から消えた後も、通奏低音のように大乱の終盤までもつれる。

 そうした畠山家の内紛の経緯や、飢饉や長引く争いに嫌気がさした民衆による土一揆などのサイドストーリーも交え、ポイントを押さえたマンガならではの描写と構成で、歴史の理解に一役買ってくれる。(中央公論新社 524円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悪いのは告発女性? バナナ日村「淫行」同情論への違和感

  2. 2

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  3. 3

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<上>

  4. 4

    ファン心配…築地「吉野家1号店」営業終了で店長はどこへ

  5. 5

    安倍首相が怯える 近畿財務局“森友キーマン”証人尋問Xデー

  6. 6

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<下>

  7. 7

    ネットで知り合った男女の飼い猫が“ウリ二つ”だったワケ

  8. 8

    妻のがん治療のため売却した愛車が…17年後の家族愛の物語

  9. 9

    狙われる関ジャニ∞…錦戸&大倉“ベッド写真”流出の裏事情

  10. 10

    34万「いいね!」 配達員が92歳女性に示した小さな親切

もっと見る