「重力波 発見!」高橋真理子著
1916年にアインシュタインは一般相対論の論文の中で、重力波の存在を予言した。
重力波とは「時空の歪み」を伝える波で、重力波を解明できれば宇宙の成り立ちが理解できる。だが、重力波の検出法は見つからない。
79年、アメリカで重力波を検出できる干渉計(LIGO)の実験がスタートし、2004年に東大の研究者、河邊径太が参加する。10年に重力波らしい信号をキャッチするが、それは偽信号だった。LIGOのグレードアップの工事後の15年、ならし運転のさなかに理論予想にどんぴしゃりの信号が! あらゆる検証を経て、翌年「重力波発見」が宣言されたのだった。
重力波と時空間の本質を分かりやすく説明する。
(新潮社 1300円+税)