「法廷弁論」加茂隆康著

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 弁護士の水戸裕介の事務所に刑事が訪ねてきた。日英法科大学法科大学院教授の平手理沙子の死体が江東区の運河で発見されたが、遺品の手帳に「密告の件、水戸Lへ」と書いた付箋が貼られていたという。だが、水戸には心当たりがない。事務所の先輩・狩田に、売れっ子の弁護士・丘野ヒロ子が「意見書」の作成を依頼に来た。丘野は依頼人が弁護士会に懲戒請求をしたため、業務停止6カ月の処分を受けて、日弁連に審査請求をしようとしていた。そんな丘野に平手教授殺害の嫌疑がかけられた。教授が殺された日に会っていたのだが、やがて、平手の夫と不倫関係にあったことが発覚して逮捕される。

 若手弁護士が法曹界の犯罪に立ち向かうリーガルサスペンス。

 (講談社 1600円+税)

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