「雨色の仔羊」麻見和史著
警視庁の刑事・塔子は、非番の日、上司に頼まれ、北区の赤羽署に向かう。管内で助けを求める文字が書かれたタオルが見つかったという。字が人の血液で書かれていたと分かり、塔子は合流した先輩の鷹野とともに捜査に乗りだす。タオルは、腕時計とともに布に包まれビルの植え込みに置かれていたという。判読できた文字から助けを求めているのは赤羽2丁目の住人のようだ。
塔子は、タオルを包んでいた布がカーテンだと推測。窓の形状から見つけだした家屋で手かせ、足かせ、首かせで拘束された惨殺遺体が見つかる。防犯カメラの映像から、植え込みにタオルを置いたのは10歳くらいの少年だと分かる。
捜査1課の紅一点・如月塔子を主人公にした人気シリーズ「警視庁殺人分析班」の第8弾。
(講談社 780円+税)