「警視庁文書捜査官」麻見和史著

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 物語の語り手は、所轄の刑事から捜査第1課への異動が決まって大喜びしていた矢代朋彦。花形部署で活躍するつもりが、配属されたのは書類の整理や保管が主な仕事という科学捜査係文書解読班だった。

 しかも人の書いた文字を偏愛する文字フェチの女性上司・鳴海理沙警部補とたった2人だけという部署で、口の悪い先輩からは「倉庫番」と呼ばれる始末。

 すっかりしょげていた矢代だったが、ある日殺人事件の捜査のために捜査1課4係と共に現場に行くように出動命令が下る。現場にあったのは、レシート裏のメモ書きと、ゴミ箱の下にあったアルファベットの書いてあるカード。果たして、2人は事件の真相に迫ることができるのか……。

 文書や話した言葉から情報を引き出し、犯人心理をあぶりだす女性警部補を部下の視点から描いた警察小説。美人でありながら文字オタクぶりを発揮する理沙警部補の鋭い洞察力に、矢代が魅了され影響されていく様子がほほ笑ましい。

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