「時代別・京都を歩く」 蔵田敏明著土村清治写真
京都に縁のある歴史上の人物に思いを寄せながら古都を歩く紀行ガイド。
時代祭が誕生する明治まで、京都三大祭りの一つに数えられていた上御霊神社の御霊会の始まりは貞観5(863)年。平安京を造営した桓武天皇が、遷都の際、弟の早良親王の霊を祭るために造られたのが上御霊神社だった。非業の死を遂げた早良親王の霊に悩まされていた天皇は、弟の鎮魂の次に、怨霊から守るために都の四方に将軍塚を配した。そんな桓武天皇の都づくりを紹介しながら、鬼門封じの猿ケ辻や安倍晴明が式神を隠した一条戻橋など、現代に残るスポットを紹介。
その他、信長や本阿弥光悦、坂本龍馬、川端康成など平安から昭和まで24人のゆかりの地を巡りながら京都を案内する。(山と溪谷社 880円+税)