「夫のちんぽが入らない」こだま著

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 近所にスーパーも本屋もない片田舎に生まれ育った著者は、顔見知りばかりの狭い世界から抜け出すべく東北にある大学へ進学、アパートで一人暮らしを始める。

 引っ越しの初日、「おう、だいぶ片付いたようだな」といって男がいきなり部屋に入ってきた。呆気にとられつつも、引きずられるようにつきあい始める。

 そしていざコトに及ぼうとすると「入らない」。何度試しても解決しえなかったが、それ以外は問題のない2人は結婚。共に教職に就くが、問題クラスを担任した著者は心身ともに疲弊しきって、偶然から見知らぬ男に身を任せてしまう。するとちゃんとセックスができた。以来、解放感から何人もの男と関係を結ぶ。なのに相変わらず夫とはできない。

 一方、夫も頻繁に風俗通いをしていた。その後、妊活に挑むなど紆余曲折を経て、兄妹あるいは植物のように生きることにたどり着く――。

 なんとも直截なタイトルだが、ふざけたりウケを狙ったものでもない。読後、壮絶にのたうちまわった夫婦の切実な問題を素直に訴えた言葉であることが伝わってくる。(扶桑社 1300円+税)

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